折り紙は一枚の正方形の紙で動植物や生活道具などの様々な形を作る日本の伝統工芸の一つである。折り紙の起源は不明であるが、現在、折り紙は日本の文化と関連があると世界中に知られいるし、日本語の「折り紙」という言葉が使われている。
折り紙は鶴を折ることだと考える人は多いが、もっと複雑な立体の形を様々な折り方で作れるし、折り紙専用の正方形の紙の代わりに、新聞紙、紙幣、アルミホイル、薄い和紙などが用いられることもある。
この多くの折り紙のバリエーションを可能にしたのは栃木県出身の折り紙作家の吉澤章(よしざわ あきら)だと考えられている。折り紙による文化の不朽に尽くした功績により昭和天皇に旭日章を叙勲された吉澤氏は多くの折り紙の技術を開発し、特にウェットフォールディング(Wet-folding)という水を用いて紙を湿らせ、紙を折りやすくするテクニックを生み出た先駆者であり、折り紙の文化に影響力の大きい人であった。
現在、吉沢の志を継ぐ人が増えているし、その中でも、ロバート・ラング、ウォン・パーク、神谷哲史(かみや さとし)は折り紙のマスターとして注目されている。ラング氏の恐竜の骨格、パーク氏の一ドル札の鯉、神谷氏の竜などの作品を見れば、紙一枚で作られたとは信じられないほど折り紙の無限の可能性が分かる。折り紙は単なる工芸品の一つではなく、生きた芸術の一つとして認められるべきだと思う。
ロバート・ラング: http://www.langorigami.com/
ウォン・パー: http://thedesigninspiration.com/articles/won-park-the-master-of-origami-paper-folding/
“Between the folds”という折り紙についてのドキュメンタリー映画を持っています。この記事に出てくる人物や作品もこの映画で見ることができます。英語のドキュメンタリーですが、冬学期に上映会などができるといいですね。http://www.greenfusefilms.com/index.html