日本の大学生の就職活動は、アメリカのそれとはずいぶん違うと言われている。Higa(1997)によると、新規学卒一括採用を卒業生が卒業する三月の前の夏まで就活を行わないというのは1953年から(1962年から1973年まで除く)日本の会社と大学の合意である。この日本のスタイルの就活がアメリカと違うのは大学生が就職活動を約半年間で決めるという点だ。このレポートでは、短期集中型という日本の就活の特徴について考える。
日本の就職活動についてもっと知るために、寮にいる就職活動中の二人の三年生の先輩MさんとRさんにインタビューをした。
最初は、就職活動の定義について聞いた。Mさんは将来の仕事を決めること、Rさんは大学卒業のあとの進路を決めることを答えた。二人とも真面目な顔で答えてくれたので、軽く驚いた。
そして、就活の辛いところについて尋ねると、MさんとRさんは同じ答えを出した。それは短い時間の間に就職活動と勉強を同時に進行することである。日本の就職活動は三年生の12月1日から、次の年の四月や五月まで。Mさんから彼女のスケジュール帳を拝見させていただき、参加する会社の説明会の多さを見て驚いた。Mさんは勉強と就職活動以外にバイトや部活も続けているので、かなり大変だそうである。彼女は就職活動のために、今学期は3単位しかとっていない。つまり、就職希望の会社の説明会と被らないように授業の時間を一日の夕方に集中している。一方、Rさんも時間を節約するため、バイトを大学校内の食堂の仕事にした。給料は外より少ないが、バイト先と寮の往復に掛かる時間は少なくなるから今のバイトを選んだそうである。
勉強と就職活動の時間と優先順位について聞くと、二人とも就活優先だと答えた。就職活動は将来の進路に関わることは、勉強より優先の理由だそうである。Mさんは、会社の説明会のために授業を休めたこともあった。詳しい話を尋ねると、その授業の先生は就活のために授業を休む人が多いと言って、休みを許可したそうである。Mさんによると、今1月と2月の会社の説明会に参加するかしないか12月からはじまった。Mさんの参加する説明会を見ると、会社の方向は全然違う。美容や化粧専門の資生堂があるし、電気商品専門のパナソニックもある。その上、彼女の大学の専門は歴史である。Mさんに会社のエントリー数について聞くと、1月の時点ではすでに約20社の説明会に行ったことがあり、これからはおそらく百社に目指す可能性がある。Rさんによると、就職活動での会社のエントリー数の平均は30社から40社までだそうである。説明会に行くのは時間掛かることのほか、エントリーシートを書くのも非常に時間かかりそうである。各会社のエントリーシートは全く違うこと、その他、難しい問題に対して自分らしく答えを考えることもその原因になる。
最後に日本のこの就活システムについての感想を聞くと、二人ともこのシステムに文句を出した。Mさんは、大学の学生はもっと勉強すべきだと主張していた。三年生は就職活動で忙しすぎてしっかり勉強することが難しい、そして四年生になるとたいてい会社の内定をもらい、勉強に関する緊張感と圧迫感をなくすことも多い。Mさんによると、就活のはじまりを12月にするのもかなり最近のことで、昔では9月からはじまることで更に勉強に影響しそうだった。Rさんは、就活の時間は短すぎて思い通りにすることはできないと言った。しかし、就活を通して、自分を見つめ直すこともできる。
インタビューを通して、日本の就職活動についての認識は一層増えた。現在の日本では、大学三年生は就活を中心して、勉強やバイトなどの時間を減らすことにした。その理由は、おそらく会社にエントリーする時に会社は学生の成績を見ないことの結果。成績を見なくて内定を出し、内定をもらった学生は大学四年の時に勉強をあまりしないことにする。こうして続けると悪循環になる。
日本の就職活動はとても厳しくて大変なことだと思う。今はちょうど就職活動の時期ので、いろいろを観察して、このシステムを考察したいと思う。これからも就職活動について勉強したいと思う。