日本で好まれる広告は、アメリカのそれとずいぶん違うそうである。Collins(1992)によると、日本の広告には良い雰囲気を作ることが大切だそうである。今、日本では、飲食店の広告で英語がよく使われている。私は、広告で英語を使うことも飲食店の雰囲気に関係があると思う。どんな飲食店の広告が英語を使うという点について調べるため、吉祥寺に行って調査をした。
先週の水曜日に、私のチームは吉祥寺に行って、吉祥寺の商店街であるサンロードの広告を調べた。グループパートナーとのディスカッションした結果、サンロードの飲食店の広告について調べることにした。サンロードは吉祥寺のメイン商店街で、全長三百メートル以上、歩けば五分ぐらいでサンロードを素通りすることができる。そんなに長いとは言えない路だが、オフィシャルサイトのマップによると、約36軒の飲食店がサンロードにある。サンロードでは、和食屋、洋食屋、ファーストフードチェーン店、ベーカリー、カフェなど、いろいろな種類の飲食店がある。サンロードの飲食店はプロモーションをするため、ほぼ窓ガラスにポスターを貼ったり、店外に看板を立てたり、店の人が店の入り口でチラシやクーポンなどを配ったりする。
まず、飲食店の広告の構成について調査をした。飲食店の広告、あるいは店の看板とポスターでは、ほぼいつも人気メニューや新発売メニューなどが出ている。広告には、メニューの写真、名前と説明がある。ほとんど値段も一緒にのせている。広告で使われている写真はとても良く撮れて、見たらすぐそれを食べたくなるぐらいだ。説明は長くないのだが、非常に人の食欲をわかせる感じがする。メニューの名前もほぼ短くて分かりやすい。
サンロードを歩きながら、和食と洋食のお店の広告の違うところを探した。サンロードで広告を出す飲食店と広告を出さない和食のお店がある。和食のお店の広告では、英語は使われていない。 サンロードの飲食店の中で、食品のモデルをショーウィンドウに出すのはだいたい和食と和菓子のお店で、モデルを使う洋食のお店だと言えるのはひとつのクレープのお店だけだった。洋食のお店の広告で、英語がよく使われている。しかし、使われているのは日本人にもそんなに難しくない英語だ。間違えている英語も見える。
では、どんな店が広告で英語を使うのだろう。それについても調べてみた。サンロードで英語を一番多く使った店はあるカフェだった。このカフェは英語の名前で、広告とメニューはバイリンガルで、外国人がひかれそうだ。 ベーカリー、とくに名前が英語の店もよく広告で名前と説明の部分を英語にする。それに対して、和菓子のお店では英語は全然出ない。和食のお店は広告で英語を使わず、店の名前だけが日本語バージョンの下に英語バージョンも表示されている。ファーストフードチェーン店であるマクドナルドはサンロードに二つの店がある。駅に近い店の名前は英語で、駅に遠いところにある店の名前はカタカナで書いてある。その他、富士そばや松屋など和食のチェーン店では、英語は全く使われていない。
この経験から、広告で英語を使うことが飲食店の種類と関係があるということが分かった。洋食のお店、カフェ、ベーカリーなど、西洋の雰囲気を作りたいお店は広告で英語を使う。その一方、和食のお店、和菓子のお店は和風の感じを守りたいので英語を広告で使わない。しかし、お店の名前は英語バージョンもついている。私の推測では、これは吉祥寺に来る外国人観光客の便利のためだろう。日本語を分からない外国人観光客はアルファベットを読めるから助かる。外国人観光客が持っているガイドブックに載せるお店の名前はおそらく日本語の発音のローマ字だから、英語バージョンをつけたほうがお店は見つかられやすい。
このフィールドワークから、日本の飲食店の広告は英語を使ってお店の雰囲気を作れるということが分かってきた。私は、日本の広告でよく英語を使うと洋風になるのはすごくいいテクニックだと思う。