イグノーベル賞:わさびの火災警報器

毎年与えられるイグノベール賞はノーベル賞のアメリカのパロディであり、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞である。1991年に創設され、英語で「下品、卑しい、恥ずべき」という意味の“ignoble”をもとにしてイグノベールと名付けられた。

今年のイグノーベル賞の受賞作の一つはわさびの火災警報器だ。わさびの火災警報器はある日本人の研究者のグループによって発明された。現在社会の火災警報器は聴力に依存して作られているため、火災が起こった場合、火災警報器があっても聴覚障害者にやくに立たないことから、研究者は聴覚障害者に警告することができるように嗅覚を使って、新火災警報器を作ろうと考えた。そして、研究者は2000年に滋賀県のある病院の聴覚障害者の協力を得て、発明のための実験を始めた。

まず、31名の聴覚障害者に寝てもらい、焼きたてパン、コーヒー、味噌汁、ミント等の色々な匂いを使って起こそうとしたが、起きなかった聴覚障害者もいた。最後にわさびの匂いを使ってみたら、31人全員が起きた。

研究者は、わさびは非常に刺激の強い匂いがあるが、人体への悪影響はないので、わさびの火災警報器は安全だと結論付けた。わさびの火災警報器の発明はばかげているように見えるかもしれないが、それは本来の火災警報が聞こえない聴覚障害者にとっては素晴らしい発見であると思う。現在の社会はもっと障害者のニーズを考え、製品を開発するべきだと思う。

One thought on “イグノーベル賞:わさびの火災警報器

  1. Masa Takahashi

    面白いね。わさびは、基本的に体に無害だからこういう製品への応用はいいかもれないね。暴漢や、熊に襲われた時に使うスプレーにも使えそう。でも、味噌汁の匂いを使って起こそうとした研究者は何を考えていたんだろう。個人的にはうなぎの匂いを嗅いだらすぐ起きてしまいそう。

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