今回は私が昨年参加した、American Literary Translators Association の Emerging Translators Mentorship Program についてお話しさせていただきます。
American Literary Translators Association (ALTA)というのは、その名の通りアメリカの文芸翻訳家協会ですが、若手文芸翻訳家育成プログラムといったものを毎年行なっています。すでに業界で活躍されているベテランの翻訳家がメンターとなり、これから文芸翻訳に挑戦したい若手翻訳家をマンツーマンで 9 ヶ月間ほどアドバイジングします。まだ翻訳されていない小説や詩をあらかじめ自分で選び、一部を翻訳し、応募の際に提出します。抜擢された場合、その作品を 9 ヶ月ほどかけて翻訳し、最終的にはALTAが年末に毎年行なっているカンファレンスで発表をするという流れになります。プログラム終了後も出版先を探すなど、まだまだやることはたくさんありますが……
2022 年度の ALTA カンファレンスはコロナの影響でオンラインになりましたが、代わりにメンターシッププログラムのための対面イベントが 11 月に開かれました。三日間のイベントで、開催場所は ALTA が拠点を置いているアリゾナ大学でした。文芸翻訳業界についてのパネルで他のメンターの方々の話を聞いたり、ロシア語から翻訳された演劇を観たりと盛り沢山な内容でした。もちろんメインイベントは、各メンティーが翻訳の一部を発表する朗読会でした。韓国語やスウェーデン語、ポーランド語、カタルーニャ語など、世界中の素晴らしい作品の翻訳に触れることができて、とても貴重な時間でした。
ひらがな・カタカナをマスターしてからは読む方に集中し、勉強する時は主に漢字と文法(A Dictionary of Basic/Intermediate/Advanced Japanese Grammarシリーズを愛読していました)がメインでした。辞書さえあれば読めないものはないと、今もそう信じています。
Kaoruさんの優しさに支えられた一日の終わりにシャトルに乗ると、なんと、日本スケート連盟の方がsmall medal ceremonyの通訳を依頼してくださいました。英語ができる日本人の方ではなく、わざわざ私に声をかけてくださったことが大変光栄でした。私がスタッフではなくただのボランティアだと知った時は少し戸惑ったそうですが、強気に名刺を渡して、「私!通訳できます!やらせてください!」とプレッシャーをかけてしまいました。
録音を確認中のKaoruさんと
男子フリー
女子フリーは観客として拝見させていただき、男子フリーの日は再び舞台裏へ。Small medal ceremonyはペアフリーと男子フリーの間に行われる予定でした。着いた時はまだペアフリーの最終グループでしたが、のんびりピザを食べていたところに電話がかかってきました。「もし三浦・木原組の優勝が決まったら、優勝インタビューの通訳をお願いできますか」とのことでした。ピザをくわえながらメディア・エリアへ猛ダッシュし、通訳デビューを果たしました。
Small medal ceremonyは結局一般の方からの質問コーナーはなかったので、私の出番はないまま終わってしまいましたが、男子も日本人選手が優勝し、再び優勝インタビューの通訳をさせていただきました。選手本人も面白い方で、観客の声援などで確かな手応えを感じました。実は以前、日本スケート連盟の専属通訳者の方とオンラインでお会いしたことがあるのですが、インタビュー直後にその方が労いのメッセージを送ってくださったことが何よりも光栄で嬉しかったです。たくさんの方にアフターケアをされているようで、幸せでした。
無事採用が決まったリチウムイオン電池の生産会社、Panasonic Energy of North America(PENA)は、実は、MIISの先輩が過去に数年間勤務されていた企業だったことを知りました。先輩との面識はなかったのですが、教授を通じてご連絡させて頂いたところ、PENAでの業務についてのみでなく、在学時代のお話から現在の状況等についても、2時間以上に渡って、丁寧に色々と教えて下さりました。改めて、MIISで築ける繋がりは本当に温かいなぁ、私も将来同じような形で後輩の力になりたい、と思えた素敵な時間でした。
また、私 Seamus Gildner(TLM専攻2年)、Kyle Chow(TLM専攻2年)、Ayumi Ann Neville(TLM専攻2年)、Jizong Yao(T&I専攻2年)が企画運営している MIIS Japanese Culture Club の紹介もさせてください。毎月対面やバーチャルで楽しいイベントを企画しているので、ぜひご参加ください!興味がある方はぜひTeamsのグループに入ってみてください。一緒にイベントを楽しみましょう!