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MIIS国際環境政策プログラム(IEP)について

こんにちは。国際環境政策(以下、IEP)専攻2年生の藤木です。
今回は予告通り、IEPの具体的なクラスとその様子や、日々のスケジュール等をお届けします。

IEPのカリキュラムは、必修科目24単位、選択科目24単位及び外国語12単位の、合計60~64単位で構成されています。専門コースとして4コース(ビジネス・サステナビリティと開発、エネルギーと気候変動、自然資源政策とマネジメント、海洋及び沿岸資源管理)が設定されています。詳しい情報はこちらのリンクをご参照ください: http://www.miis.edu/academics/programs/environmentalpolicy/curriculum

必修科目には、「環境政策の為の基礎自然科学」「環境法と政策」等、環境政策を扱うにあたって必要な各分野の基礎を全般的にカバーするクラスが並びます。選択科目には、より専門性の高い科目が用意されています。例えば、私は先学期、ビジネス・サステナビリティと開発コース上にある「ビジネス・サステナビリティと社会」というクラスで、企業のサステナビリティ・アセスメント・プロジェクトとして、4人グループでデンマークの大手商船会社のアセスメントを行いました。アセスメントに必要な要素やツールを授業で学びながら、実際に関係者にインタビュー等をしてペーパーをまとめる、実践的で面白い経験ができました。

必須科目のクラスは15〜30人程度と比較的多人数で講義形式のクラスが多いですが、選択科目は8〜10人程度でディスカッションメインのセミナー形式クラスが大半です。2012年秋学期から、IEPとMBAのジョイント・ディグリー・プログラムが新しく創設され、IEPのクラスを受講するMBAの学生が大幅に増えました。その為、クラス毎の人数は以前より全体的に多くなっている傾向ですが、その分学生の意見の幅も広がり、クラス内でのディスカッション内容も、純粋な環境保護視点からビジネス寄りの視点まで、より多様になったというのが、個人的な見解です。

IEPの大半のクラスにおいて、成績評価はテストではなくペーパーと日々の宿題や授業参加によって行われます。プレゼンテーションが多いのも、IEPの特徴の様です。各クラス最低1〜2回は、個人又はグループでのプレゼンテーションが課されます。

IEP学生の日々のスケジュールは、アメリカの大学院生としてはごく平均的なものではないかと思います。私の1学期目のスケジュールは、月〜木に2時間授業が2コマずつあり、金土日はオフでした。月〜木は授業外時間をほぼ図書館で宿題に費やし、帰宅は通常夜10~12時頃でした。金土日は午前中寝坊して家事や買い出し等をしつつ、再び宿題の続きをする、といった感じでした。2学期目以降の平日も、授業以外はほとんど宿題かグループミーティングのどちらかをしていました。

私の場合、英語ネイティブスピーカーや帰国子女の方達と比べてリーディングのスピードが圧倒的に劣るため、日々大量のリーディングをこなすのに最初は特に苦労しました。英語との奮闘については、次回詳しく書きたいと思います。

最近モントレーはめっきり春らしくなり、ハイキング日和が続いています。写真は、モントレーから車で20分程のところにあるハイキングコースでの一場面です。

Monterey ocean

Garrapata State Park

それではまた。

通訳・翻訳者にも息抜きは必要!〜健康管理について〜

皆様、やわらかな春の日差しがうれしい季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。モントレーで桜はもう満開を迎えました。

さて、キャリアフェアや中間試験が終わったということで、この度は健康管理についてお話させていただきます。

Mardi Gras Museum

ルイジアナ州のMardi Gras Museum

今学期から校内で多くのKeep Calm Wellness Series(平静を維持するための講座)を目にします。これは、学校が学生の健康を気遣って提供してくださっているプログラムです。具体的には、バランスを保つためのアドバイス、頭と体を一体化させるためのアドバイス、ストレス管理のためのアドバイス、平静を保つためのストレッチ講座のように分類されています。四つとも受講することが可能ならそれに越したことはありません。しかし、授業や個々別々の理由などで本校の学生は多忙です。ですので、一つの講座だけ受講しても最大の利益を得られるように工夫されています。(特に春学期は秋学期に比べて大変ということもあり、この講座は春学期に行われています。)

そのほかにも、本学のウェブサイトには学生がどのように心や体の健康管理をするべきかのガイドラインが書いてあります。忙しい大学院生にとって欠かせないのはなんといっても運動です。ウェブサイトによりますと運動にはいくつかの利点があります。

1)気分の向上
2)体重管理
3)エネルギーレベルの増加
4)睡眠の質の向上
5)運動の楽しさ

等があります。確かに、気分も良くなく睡眠も充分に取れていなければ体や脳はフルに働きません。体重も増加しエネルギーも低下します。効率よく勉強するには毎日適度な運動が不可欠です。ここモントレーは自然環境に恵まれているので、軽いウォーキングやランニング、サイクリングやその他屋外の運動に最適です。もちろん、ジムやその他様々なダンスやエクササイズの選択肢も数多くあります。

ルイジアナ州の住宅

ルイジアナ州の住宅

ルイジアナ州の住宅

ルイジアナ州の住宅

次に重要なのは栄養です。近年、忙しい学生や社会人は朝食を食べない傾向が見られるようになってきています。しかし、朝食を食べなければ脳は目覚めません。食物繊維やカルシウムも不足しがちです。バランスのいい食生活を維持することは体重・健康管理、効率的な勉強にもつながりますし、バランスの取れたメニューを考えて料理をするのも息抜きの一種になります。さらに、よく忘れがちなのは水を飲むことです。食べるのと同じくらい,水を摂取することは大切です。健康を気遣いながら体の訴えることに敏感になることでストレスも減り、もう少しゆとりのある毎日が過ごせるのではないのでしょうか。不眠や睡眠不足などの解消法や、8時間の睡眠をとることの重要性なども同サイトに載っています。日頃の生活に生かしてみてはいかがでしょうか。

モントレーには世界的にも有名な水族館、モントレー美術館、カーメル・ミッション、歴史街道、その他様々な身近で簡単なレクリエーションにあふれています。ショッピングもアートからファッションまで様々です。サンフランシスコや和食材が購入できるサンノゼもそれほど遠くありません。少しの時間の管理や運動、ストレス解消を日々の生活に取り入れることでパターン化しつつある毎日も有意義なものに変化します。時間がないと決めつけず、一度試してみることをお勧めします。

サンディエゴのデルマール海岸

サンディエゴのデルマール海岸

春休みということもあり、私は今まで訪れたことのない、南部・ルイジアナ州に足を運びました。新しいところには発見が沢山あります。同じアメリカでも食生活、言葉遣い、文化が大きく異なり、教室では学べないことがたくさんありました。さらには同じカリフォルニア州南部のサンディエゴ郊外、デルマールにも行きました。同じ州でも北部、南部とで景色にも雰囲気にも違いが見られます。本学で学んでいる間、機会があれば国内の多様な文化や生活様式が体験できますので、勇気を出して遊びに行くのをお勧めします。

では、残りの数週間の学校生活を有意義で健康に良いものにできるように頑張りましょう!

2013年 キャリアフェア

2013年3月8日にモントレー国際大学院でキャリアフェアが行なわれました。大学院の近くにあるポルトラホテルの会議場で開かれ、100社の企業・国際機関等が参加しました。CIAからeBay、多くの翻訳会社などがブースを設置し、お話を伺う機会が与えられました。キャリアフェアの2週間ほど前から、学校でこのイベントのためのセミナーが多くあり、履歴書・面接対策セミナーなどに参加することができます。セミナーでは、就職アドバイザーからどの企業に回ればいいかなどの助言を得たり、他の生徒と面接の練習をしたりと内容は様々です。

career fair 2キャリアフェア当日は、スーツ姿の生徒が履歴書を片手にぞろぞろとホテルに向かいます。アメリカは日本と比べると堅苦しくない部分が多いとは言え、日本語翻訳・通訳科の生徒の場合、アメリカに拠点のある日本企業の人と会うことが多いので、日本式の就職活動にも似ているところはあります。

1年生は、インターンシップに申し込む時期なので、キャリアフェアの週に開かれる企業のプレゼンテーションに参加します。キャリアフェア当日は、自分の決めた企業のブースを回り、履歴書・名刺を渡して自己紹介し、仕事内容などの説明を受け、質問などをします。その場で企業側が翌日に面接をしたいと希望することもあります。2年生も同じようなことをするのですが、インターンシップよりも主に卒業後の就職活動をする機会として活用します。

career fair 3日本語翻訳・通訳科のインターンシップ・就職先は翻訳会社を除くとそこまで多くはないのですが、今回は、5つの企業が積極的に日本語プログラムの生徒をリクルートしていました。特許や自動車からゴルフまでと仕事内容も様々ですし、インターシップの場合は、夏休み中に翻訳か通訳、どちらを集中してやりたいのかを決めなくてはいけません。

また、キャリアフェアにおいて重要なのが、下調べです。どの企業がどのような生徒を採用したいのかを調べ、それが自分、そして自分のやりたいことと一致しているのかを見極めるのは、非常に大切です。様々な企業が参加するため、キャリアフェアはモントレー国際大学院が企画する極めて有意義なイベントの一つです。

一年生の逐次通訳実践〜武田珂代子先生による講演会を控えて

春まだ浅いこのごろですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、前回は二学期についての記事でしたが、今回は来週予定されている武田珂代子先生の講演会について書きたいと思います。

まずは、武田先生の簡単なご紹介です。武田先生は現在、立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科教授としてご活躍されています。先生のご専門は、通訳翻訳研究で、ご自身は本学の通訳・翻訳学科を卒業されています。1994年から本学で教鞭をとられ、その間、本学教員でもいらっしゃるアンソニー・ピム教授の下、スペインのロビラ・イ・ビリジリ大学で博士号を習得されました。

写真さて、このたびのご講演は、武田先生の博士論文のテーマでもありました「東京裁判における通訳」についてです。今回はなんと私たち一年生に通訳の機会が巡ってきました。一年生がこのような講演の逐次通訳を本学で行うのは初めてのことです。これまで二回ほど二年生の先輩方の逐次通訳を見る機会がありました。その二年生の前や先生方の前で通訳に挑戦するのは、いくら私たちが将来プロを目指しているといえども、かなりの緊張を強いられるものです。

来週に向け、通訳担当者の私たちは様々な準備をしています。例えば、武田先生についてのリサーチは言うまでもありません。先生についてのご紹介などのとき、知識不足で正確な訳ができなくては話になりません。次に,英語と日本語で先生の著書を読むことも必須です。これは、先生が使われる東京裁判関連の用語を両言語で把握しておくためです。これらの単語をまとめた用語集も作成します。さらに、インターネットなどで調べられる範囲で東京裁判や通訳、そのほか関連性のある内容にも一通り目をとおしておきます。

先生のご講演は来週の金曜日です。ですので、次回のブログはもう一人の通訳を担当する一年生の事後発表になるかと思います。私たちはまだ経験の浅い一年生ではありますが、またとない機会をいただいた以上、恥をかかないよう頑張りたいと思います。

では、次回をお楽しみに…

Fall Forum 2011

こんにちは、森田系太郎と申します。ここモントレー国際大学院のT&I(Translation & Interpretation)日本語プログラムの2年次に在籍しており、CI(Conference Interpretation;同時通訳)を専攻しています。

このブログ上では繰り返しになるかも知れませんが、T&Iのプログラムはさらに4つの専攻に分かれています。TLM(Translation Localization Management;翻訳ローカライゼーション管理)、T(Translation;翻訳)、T&I(Translation & Interpretation;翻訳と通訳)、そしてCIです。

このCIまたT&Iの学生のうち希望者が2年次の秋に経験するのが Fall Forumです(ウェブサイトはこちら:http://sites.middlebury.edu/fallforum2011/)。希望者は、100人以上の収容空間を有すると思われるIrvine講堂で2分程度の逐次通訳を行うことになります。したがって当大学院ではプロの通訳者になるための一種の「通過儀礼rite of passage」の1つとみなされています。または「度胸試し」と言って もよいでしょう。

僕も参加した2011年のFall Forumは11月18日(金)の14時から18時にかけて開催されました。昨年のテーマは「性教育」と刺激的でしたが、今年のテーマも刺激的で “Are You Really Free . . . ?”でした。つまり「あなたは今、本当に自由ですか・・・?」。Forumの紹介文には次のようにありました。

“Many of us take freedom for granted as a universal right, but the struggle for freedom has caused countless conflicts, and even war.”(私たちの多くは自由が1つの普遍的権利であると当然のことのように考えています。しかしこれまで自由を獲得するための闘争によって数知れぬ紛争、時には戦争まで生じています。)

日常生活を何気なく送っていれば問いかけることを忘れてしまうような、虚を突くようなこの命題。これをめぐって3つのセッションが開かれました。

3つのセッションとは「第1セッション:移民」「第2セッション:新しいテクノロジー」「第3セッション:ジェンダー(性)役割」です。当大学院に在籍する様々 な経歴・職歴を持った教員・学生にスピーカーとなってもらい、各テーマについて自国の言語で語ってもらいます。そして参加を決めた通訳を学ぶ学生は通訳者としてスピーチを聞き、ノートを取り、聴衆の前で通訳を披露します。

日本語話者のスピーカーが登場したのは第2、3セッションでした。第2セッションのスピーカーは本校MBAコースに在籍中の日本人留学生で、約1年前に発生した未曾有の災害「東日本大震災」の際にFacebookやTwitter といった新テクノロジーがいかに役立ったのかを、震災当日を振り返りながら話してくださいました。それを日本語プログラムのT&IとCIの学生1人ずつが逐次通訳を行いました。

一方、第3セッションのスピーカーはT&I在籍の日本人留学生で、日本のメディアにおいて同性愛がどのように扱われているのかについて意見を述べました。その後、CIの学生2人が逐次通訳を行いました。この学生2人のうちの1人が僕でした。

当日、自分の出番になるまでは「演台では緊張するかな・・・」と不安を抱えていました。しかし実際始まってみるとノート取りに夢中になり、その結果、それほど緊張しなくても済みました。しかし授業や友人との練習とは異なる大舞台での通訳ということでうまくノートが取れず、最後の方では一時、間が空いてしまってヒヤッとした場面も。ですが最後は何とか無事終わらせることができました。

毎年、このFall Forumでは極度に緊張してしまってまったく通訳ができなくなってしまう学生や泣き出してしまう学生が1人は出るそうです。しかし今年はそのような学生は1人もおらず、全体的に成功裡に終了しました。

尚、僕は通訳に加え、第2セッションの司会を務めるという機会にも恵まれました。司会は日本語で行い、CIの学生1人が通訳を担当しました。僕も東京で震災を経験し、 また仙台出身で震災時に家族が仙台にいたということもあり、震災の際に新テクノロジーがいかに効果を発揮したのかについて少し話させてもらいました(司会の様子は写真を参照)。

このブログをお読みの皆さんはモントレー国際大学院への入学をお考えの方が多いと推察します。もしCIもしくはT&Iとして入学された場合にはぜひこのFall Forumへ参加してみてください。素晴らしい体験、つまりプロの通訳者になるための度胸がきっとつきますよ。この意味でFall Forumはまさに通過儀礼なのです。

入学までにしておいた方が良いこと

みなさん、こんにちは。T&I一年の棚田周子と申します。私は日本の大学を卒業後、東京で3年、ワシントンD.C.で2年、計5年働いてからモントレー国際大学院に来ました。このブログを読んでいる方は、MIISの通訳・翻訳プログラムに興味があり、すでに出願した、もしくは将来出願を考えている方が多いかと思います。今回は、日本語T&Iプログラムを志望している方のために、入学までにしておいた方が良いことについて書こうと思います。

●母国語の強化

英語ネイティブは日本語、日本語ネイティブは英語の勉強にどうしても重点を置きがちですが、母国語が最も大事であることを忘れてはいけません。外国語を勉強している方であれば、一度は聞いたことがあるかも知れませんが、母国語以上に外国語が上達することはありません。英語も日本語も中途半端なままでは、プロの通訳者・翻訳家としては話になりません。特に日本人の留学生は、出願前はTOEFLやIELTSの勉強に集中してしまいがちですが、日本語の新聞の音読やテレビニュースを見るなどして、日本語力の強化に励みましょう。お勧めの勉強方法の一つとしては、朝日新聞の天声人語を毎日書き写すことです。ご存知の方も多いかと思いますが、天声人語は知識・文章力の向上に役立つとよく言われています。私も大学受験の時や、就職活動のときに天声人語を書き写すようにと言われた覚えがありますが、結局モントレーに来てから、天声人語の書き写しを始めました。課題で忙しい時もあるので全文写すのは大変ですが、 出来るだけ毎日全文書き写し、音読するようにしています。 全文でなくても、毎日5分間、1年続けると効果があるそうです。これは英語ネイティブの日本語力強化にもお勧めです。

MIISのホームページには、入学までの語学力の高め方について書かれたページ(「10 Ways to Prepare」)がありますので、そちらも参考までにご覧下さい。

●背景知識

通訳者・翻訳家にとって背景知識は非常に重要です。世界情勢を知っておくことはもちろんのこと、政治、経済、テクノロジー、医療など、ここでは挙げきれないくらい多くのトピックを取り扱います。私自身、MIISに入学してから実際の授業で「もっと背景知識があれば…」と痛感することが多々あります。自分の好きな分野はもちろんのこと、苦手な分野についても雑誌や本、ウェブサイトなのでパラレルリーディング(日本語英語の両方で同じ内容のものを読んでみる)すると非常に勉強になると思います。実際、入学後は課題で忙しく、課題以外の勉強時間を見つけるのが非常に大変です。余裕のある入学前に色々な分野の背景知識を身につけておくと、入学後に役立つかと思います。また、日本語と英語では単位換算や数字の表現が違うため、特に通訳の際には苦労します。早いうちに温度や長さ、距離などの単位換算をマスターし、数字表現を自由自在に言えるようにしておくと楽です。さらに、各国首脳・首都や大洋の名前を覚えることと、国際機関などについて勉強しておくこともお勧めします。

●職務経験

必ずしも職務経験は必要ではありませんが、今年の日本語T&Iの1年生を見ると、大学卒業後2〜3年以上の職務経験がある学生がほとんどです。私は、大学卒業前に「将来通訳・翻訳を勉強する」と決めていたのですが、多くの方から色々な経験があった方が通訳者・翻訳者としての幅が広がるとアドバイスを頂きました。そこで、日本の企業に就職し、転職して海外で働き、大学院に留学するという計画を立てました。実際、大学卒業後は東京にある企業で1年半働き、その後アメリカのワシントンDCにある日本政府機関で2年働き、帰国後は東京の特許法律事務所で1年半働いてからモントレーに来ました。ワシントンD.C.と特許法律事務所では、専門知識や通訳・翻訳業務に通じるスキルを身につけることができましたが、それ以上に、一番最初の会社で日本のビジネスマナーを叩き込まれたことが本当に役立っていると思います。MIISに入学した時点で、先生方は学生のことを「将来の同僚」として見ています。将来の通訳・翻訳のプロとして、時間に正確であることはもちろんのこと、言葉遣いであったり、メールのマナーであったり、些細なことが重要視されています。特に、日本のビジネスマナーは他国に比べて厳しいですが、通訳・翻訳の世界では好まれるマナーだと思います。本で読むよりも、チャンスがあれば実際に働いて、経験してみる方が色々な意味で勉強になると思います。

ここにあるアドバイスはほんの一部にしか過ぎませんが、参考になれば幸いです。すでに出願した方も、これから出願する方も、将来MIISの一員として、みなさんにどこかでお会いできるのを楽しみにしています。