ゲストスピーカー (TESOL) B. Kumaravadivelu

4月30日、サンノゼ州立大学からB. Kumaravadivelu教授をお招きして、「文化の世界的拡大時代にともなうアイデンティティ」という講話をしていただきました。

1時間という限られた時間の中、彼の著書である「Cultural Globalization and Language Education」で提唱されているアイデンティティを考慮した教育へのアプローチを教えていただきました。メインとなる5つの基盤を要約すると以下の通りです。

  1. 特定の言語コミュニティだけに焦点を当てるのではなく、特定文化コミュニティーにも焦点を当てる
  2. 言語生産のみを目標にかかげず、学習者の目標コミュニティの帰属意識も考慮する
  3. 文化に関連した情報提供のみならず、(言語学習に伴う)文化変容も考慮する
  4. 受動的内省にとどまらず、批判的熟考も行う
  5. 与えられたテクストに限定しない、興味深い外からの資料の利用

また、彼は著書「Beyond Methods: Macrostrategies for Language」の中で教師の自省・自己分析・自己診断について言及しています。

講話終了後、Q&Aセッションがあり、私は日本の教育システムについての質問をしました。彼は、今あるシステムで自分らしさを発揮するのは難しいかもしれないが、自分を取り巻く環境に居る一人一人の理解を得られれば将来必ずシステムは変わるはずとのコメントをいただきました。

モントレー国際大学でTESOLを勉強している生徒は将来教壇にたった時、自分のやりたい事を全て出来ないかもしれないが、どこからか手をつけ始める事が大切だともおっしゃりました。

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